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“肩甲骨の可動域”が広がれば、伝える力が上がる

2022.7.27 / 更新2022.7.30

ある有名俳優がインタビューで「芝居は4倍」と答えており、これはテレビなどの映像の世界では通常の4倍の演技や発声をしないと、画面の向こう側の観客に同じ熱量の気持ちは伝わらない、という意味でした。円滑なコミュニケーションには、話の構成や主張の裏付けなどロジカルに伝える力も必要ですが、今回は姿勢やしぐさ、声のトーンなどのエモーショナルに伝える力と“肩甲骨の可動域”との関係についてご紹介します。

朝日新聞デジタルマガジン&M(アンド)

肩甲骨の周りにある筋肉群の動きが悪くなると、肩の動く範囲が狭くなり、猫背や巻き肩といった姿勢悪化の原因になります。そのような姿勢の悪化を起源に、背中の筋肉や腹筋の緊張が慢性化することで、身体のしなやかさが失われるだけでなく、肺活量が低下して、抑揚に乏しくインパクトがない聞き取りにくい声になってしまいます。オンライン会議特有の画面に映る胸から上の姿勢をきれいに保ち、聞き取りやすい発声をするためには、肩甲骨の動きを良くすることが必要不可欠なのです。

芸能界きってのマッチョアーティストといえば西川貴教さん。通常は筋肉量が増えると関節の可動域は狭くなり、動きの滑らかさが失われます。しかし、彼のトレーニングは重量よりもフォームを重視しているため、関節の可動域や敏捷(びんしょう)性はアスリート並みに抜群。50歳になった今でもパワフルな歌声を維持する秘訣(ひけつ)のひとつは、肩甲骨の可動域にあるに違いないでしょう。

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